インビザラインのIPRは危険?削る量の目安と安全性を徹底解説
インビザライン治療におけるIPRとは?
インビザライン矯正を検討されている方の中には、「IPR」という言葉を耳にして不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
IPRとは「InterProximal Reduction」の略で、歯と歯の間を少量削る処置のことを指します。日本語では「歯間削合(しかんさくごう)」や「ディスキング」とも呼ばれており、マウスピース矯正において重要な役割を果たす処置です。
健康な歯を削ると聞くと、どうしても抵抗感を覚えるのは当然のことです。しかし、IPRは適切に行われれば安全性が高く、むしろ抜歯を避けて美しい歯並びを実現するための有効な手段となります。
この記事では、インビザラインブラックダイヤモンドプロバイダーとして年間401件以上の症例実績を持つ私の視点から、IPRの安全性や削る量の目安、そして患者様が知っておくべき重要なポイントについて詳しく解説していきます。

なぜインビザライン治療でIPRが必要なのか
歯並びが悪くなる主な原因は、顎の骨のスペースに対して歯が並びきらないことにあります。
歯を綺麗に並べるためには、適切なスペースを確保する必要があります。従来の矯正治療では、このスペースを作るために「抜歯」を選択することが一般的でした。しかし、健康な歯を丸ごと抜くことには、多くの患者様が強い抵抗を感じられます。
IPRは、軽度から中度のスペース不足に対して、抜歯を避けながら必要なスペースを確保できる優れた方法です。複数の歯の側面を少しずつ削ることで、合計すると十分なスペースを生み出すことができます。
IPRの主な目的
IPRを行う目的は、単にスペースを作るだけではありません。
- 歯を綺麗に並べるための適切なスペース確保
- 上下左右の歯のバランスを整える
- ブラックトライアングル(歯と歯の間にできる三角形の隙間)の改善
- 治療期間の短縮
- 矯正後の後戻り防止
特にマウスピース矯正では、ワイヤー矯正と比較して大きな歯の移動が難しいため、IPRを併用することで治療の選択肢が広がります。
抜歯との違い
抜歯とIPRの最も大きな違いは、確保できるスペースの量です。小臼歯を1本抜歯すると約7〜8mmのスペースが得られますが、IPRでは1本の歯につき片側0.2〜0.5mm程度、両側で最大1mm程度のスペース確保となります。
ただし、複数の歯に対してIPRを行うことで、合計では十分なスペースを確保できるケースも多くあります。スペース不足が軽度の場合は、抜歯よりもIPRの方が患者様の負担も少なく、お口全体の健康を考慮した場合にメリットが大きいと言えます。

IPRで削る量の目安と安全性の根拠
IPRの安全性を理解するためには、削る量と歯の構造について正しく知ることが重要です。
削る量は極めて微量
IPRで削る量は、1回の処置で0.2〜0.5mm程度です。これは非常に微量で、歯の表面を覆っているエナメル質の厚みが約1〜2mm程度あることを考えると、エナメル質の範囲内での処置となります。
エナメル質は人体で最も硬い組織であり、適切に削られた場合でも象牙質が露出することはほとんどありません。そのため、知覚過敏の症状が現れるリスクも極めて低いと言えます。
科学的根拠に基づく安全性
IPRの安全性については、多くの科学的研究によって裏付けられています。2011年にJournal of Orthodonticsに掲載された研究では、IPRが適切に行われると歯の健康を損なうことなく、歯列矯正に対して有効であることが報告されています。
また、2015年のAmerican Journal of Orthodontics and Dentofacial Orthopedicsに掲載された研究では、適切に管理されたIPRは長期的な歯周病リスクを増加させないことも明らかになっています。
これらの研究から、IPRは歯に対して安全な治療法であると結論付けることができます。ただし、その安全性は適切な手順と管理によって確保されるため、豊富な経験と技術を持つ矯正歯科医による施術が不可欠です。
虫歯のリスクについて
IPRをした部分をそのままにしておくと、虫歯のリスクが若干高くなる可能性があります。しかし、しっかりとした歯磨きとフッ素塗布などの予防処置を行うことで、このリスクは十分にコントロールできます。
特にIPRを行った直後は、歯と歯の間に微細な隙間ができるため、食べかすやプラークが停滞しやすくなります。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを併用したホームケアが重要です。
IPRの実際の処置方法と痛みについて
IPRがどのように行われるのか、具体的な処置方法を知ることで不安も軽減されるでしょう。
使用する器具と処置の流れ
IPRは専用のヤスリ、ディスク、または極細の歯を削るバーを用いて行われます。どの器具を使用するかは、削る部位や量、歯科医師の判断によって決定されます。
処置の前には、歯と歯の接触面を明瞭化させるために「歯間分離」を行うことがあります。これは歯と歯の間に小さなゴムや器具を挟んで、わずかに隙間を作る処置です。この際に若干の圧迫感を感じることがありますが、強い痛みが生じることはほとんどありません。
痛みはあるのか
多くの患者様が気にされるのが「痛み」の問題です。
IPRで削る量はエナメル質の極表層のみであるため、基本的に痛みを感じることはありません。エナメル質には神経が通っていないため、削っている最中に痛みが生じることは稀です。
ただし、人によってはIPR後に冷たいものがしみるという症状を訴える方もいらっしゃいます。これは一時的なもので、基本的には数日で治まります。症状が改善しない場合は、別の問題がある可能性がありますので、すぐに担当医に相談することをお勧めします。
処置のタイミング
IPRを行うタイミングは、治療計画によって異なります。治療開始前に行う場合、治療途中で必要に応じて行う場合、そして矯正後の仕上げとして行う場合があります。
治療前や治療途中にIPRを行うことで、歯を移動させるためのスペースを確保し、抜歯せずに治療を進めることが可能になります。また、矯正後の仕上げとしてIPRを行うことで、全体的な歯並びのバランスを整え、より美しい仕上がりを実現できます。

IPRのメリットとデメリット
どのような治療にもメリットとデメリットが存在します。IPRについても、両面を理解した上で治療を受けることが大切です。
IPRの主なメリット
IPRには以下のような多くのメリットがあります。
- 抜歯を避けられる可能性が高まる……健康な歯を丸ごと抜くことなく、必要なスペースを確保できます
- 治療期間の短縮……歯と歯の重なりを減らすことで、歯の移動がスムーズになり、治療期間が短くなる可能性があります
- 歯のバランスが整う……上下左右の歯の形や大きさを調整することで、より調和の取れた美しい歯並びを実現できます
- ブラックトライアングルの改善……歯と歯の間にできる三角形の隙間を減少させ、より自然な歯茎のラインを形成できます
- 後戻り防止効果……歯と歯を密に接触させることで、矯正後の後戻りを防ぐ効果が期待できます
特に当院では、年間401件以上のインビザライン症例実績を持つブラックダイヤモンドプロバイダーとして、患者様一人ひとりに最適なIPRの計画を立案しています。
考慮すべきデメリット
一方で、IPRには以下のようなデメリットも存在します。
- 健康な歯質を削る必要がある……微量とはいえ、エナメル質の厚みが減少します
- 抜歯よりもスペース確保に限界がある……重度のスペース不足には対応できない場合があります
- 処置直後の一時的な敏感さ……冷たいものがしみるなどの症状が数日続くことがあります
- 歯間部の形を完璧に整えるのは難しい……削った部分の形状を理想的に仕上げるには高度な技術が必要です
これらのデメリットは、経験豊富な矯正歯科医による適切な処置と、患者様ご自身のホームケアによって最小限に抑えることができます。

IPRに関するよくある不安と誤解
IPRについては、多くの誤解や不安があるのも事実です。ここでは、患者様からよく寄せられる質問にお答えします。
「歯が小さくなってしまうのでは?」
これは最もよく聞かれる不安の一つです。
確かにIPRでは歯を削りますが、削る量は0.2〜0.5mm程度と極めて微量です。この程度の削合では、見た目に歯が小さくなったと感じることはほとんどありません。むしろ、歯並びが整うことで、全体的なバランスが良くなり、より美しい口元を実現できます。
「知覚過敏になるのでは?」
IPRはエナメル質の範囲内で行われるため、象牙質が露出することはほとんどありません。そのため、知覚過敏になるリスクは極めて低いと言えます。
ただし、一時的に冷たいものがしみる症状が出る方もいらっしゃいます。これは通常数日で改善しますが、症状が続く場合は他の原因が考えられますので、すぐに担当医にご相談ください。
「虫歯になりやすくなるのでは?」
IPRを行った部分は、適切なケアを怠ると虫歯のリスクが若干高くなる可能性があります。しかし、これは日々の丁寧な歯磨きとフロスの使用、定期的なフッ素塗布などの予防処置によって十分に防ぐことができます。
当院では、IPR後の適切なホームケア方法についても詳しく指導させていただいておりますので、ご安心ください。
「すべての症例でIPRが必要なのか?」
いいえ、すべての症例でIPRが必要というわけではありません。
IPRが必要かどうかは、歯並びの状態や治療計画によって異なります。スペース不足が軽度の場合や、歯のバランスを整える必要がある場合に行われます。歯科医師が診断の上、必要と判断した場合にのみ実施されます。

当院のIPRへの取り組みと実績
オーラルビューティークリニック クラリス歯科・矯正歯科では、患者様の安全と満足を最優先に考えたIPR処置を行っています。
インビザラインブラックダイヤモンドプロバイダーとして、国内でわずか10名しか認定を受けていない資格を持つ私が、年間401件以上の豊富な症例経験を活かし、一人ひとりに最適な治療計画を立案しています。
IPRを行う際には、必ず事前に患者様にその必要性と方法、期待される効果について詳しく説明し、ご納得いただいた場合にのみ実施しております。また、処置後のケア方法についても丁寧に指導させていただいています。
当院では完全個室の診療室を完備しており、患者様がリラックスして治療を受けられる環境を整えています。また、土日も15時まで診療しているため、お忙しい方でも通いやすい体制を整えております。
マウスピース矯正治療を22.4万円という低価格から提供しており、費用の分割払いにも対応しています。多くの患者様に選ばれていることで、コスト削減分を治療費に還元できているためです。
まとめ:IPRは適切に行えば安全で効果的な処置
インビザライン治療におけるIPRは、適切に行われれば非常に安全で効果的な処置です。
削る量は0.2〜0.5mm程度と極めて微量で、エナメル質の範囲内での処置となるため、歯の健康を大きく損なうことはありません。科学的研究によってもその安全性は裏付けられており、適切なケアを行うことで虫歯や知覚過敏のリスクも最小限に抑えることができます。
IPRの最大のメリットは、抜歯を避けながら美しい歯並びを実現できることです。また、治療期間の短縮や後戻り防止、ブラックトライアングルの改善など、多くの利点があります。
ただし、IPRの安全性と効果は、経験豊富な矯正歯科医による適切な診断と技術、そして患者様ご自身のホームケアによって確保されます。信頼できる歯科医師を選び、定期的な診察と調整を受けることが重要です。
インビザライン治療やIPRについて不安や疑問がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。患者様一人ひとりのお悩みに寄り添い、最適な治療計画をご提案させていただきます。
詳しい治療内容や費用、症例写真については、オーラルビューティークリニック クラリス歯科・矯正歯科の公式サイトをご覧ください。西国分寺駅から徒歩2分の好立地で、皆様のご来院をお待ちしております。

著者情報
オーラルビューティークリニッククラリス歯科・矯正歯科院長 引野 貴之
経歴
神奈川歯科大学卒業
日本歯科大学附属病院にて勤務
都内の歯科医院にて副院長として6年勤務
学会・資格など
日本口腔インプラント学会会員(日本口腔インプラント学会認定100時間講習会修了)
公益社団法人 日本歯科先端技術研究所(JIAD)会員/JIAD インプラント認証医
インビザライン矯正 2024年 ブラックダイヤモンドドクター認定(国内約 10名)
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