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痛みの少ない矯正とは?マウスピース矯正の仕組みと特徴

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2025/11/02

痛みの少ない矯正とは?マウスピース矯正の仕組みと特徴

「歯並びを治したいけど、痛みが心配で踏み出せない…」

このような悩みを持つ方は少なくありません。矯正治療というと、痛みを伴うイメージがあるかもしれませんね。

実は、矯正治療の中でも痛みが少ないと言われている方法があります。それが「マウスピース矯正」です。透明で目立ちにくく、取り外しができるという特徴から人気を集めています。

私は歯科医師として多くの患者さんのマウスピース矯正治療に携わってきました。その経験から、マウスピース矯正の仕組みや特徴、従来のワイヤー矯正との違いについてお伝えします。

マウスピース矯正とは?基本的な仕組みを解説

マウスピース矯正は、透明な樹脂製の装置を使って歯並びを整える矯正方法です。金属のワイヤーやブラケットを使わないため、装着中も目立ちにくく、周囲に気づかれにくいのが特長です。

治療では、患者さまそれぞれの歯型に合わせて作られたマウスピースを段階的に交換しながら、歯を少しずつ動かしていきます。1枚の装着期間は1〜2週間程度で、1日20時間以上の装着が基本となります。

歯が動く仕組みは、歯を支える「歯根膜」という組織に力が加わることで起こります。力がかかった部分では骨が吸収され、反対側では新たな骨が作られる——この自然なサイクルによって、歯は無理なく少しずつ動いていくのです。

マウスピースによって継続的に力を加えることで、歯は徐々に理想的な位置へと移動していきます。1枚のマウスピースで移動できる長さは最大で0.25mm程度です。1ヵ月間では1mm程度移動させることができます。

マウスピース矯正の主なメリット

マウスピース矯正には、従来のワイヤー矯正と比べて多くのメリットがあります。

  • 目立ちにくい:透明なマウスピースは装着していてもほとんど目立たないため、人前で話すことが多い方や、見た目を気にする方に適しています。
  • 取り外し可能:食事や歯磨きの際に簡単に外すことができ、普段の生活において制約を感じることなく治療を進めることができます。
  • 痛みが少ない:金属ブラケットを使用しないため、口内の違和感や痛みが少ないとされています。
  • 歯の保護:マウスピースは歯を保護する役割も果たします。特にスポーツや夜間の歯ぎしりなどの際には、歯の損傷や摩耗を防ぐことができます。

どうですか?マウスピース矯正のメリットについて理解できましたか?

マウスピース矯正の痛みはどの程度?

「マウスピース矯正は痛くないの?」というご質問をよくいただきます。結論から言うと、マウスピース矯正による痛みの程度には個人差がありますが、一般的にワイヤー矯正よりも痛みは少ないと言われています。

しかし、歯にかかる力はワイヤー矯正よりも小さく、耐え難いほどの痛みを感じる方はほとんどいません。

新しいマウスピースに変えた直後は、圧迫感に似た痛みや違和感を感じますが、これはマウスピースが歯を正しい位置に移動させるための矯正力によるものです。マウスピースの交換から時間が経過し、歯が移動すれば収まることがほとんどです。

痛みを感じるタイミングと期間

マウスピース矯正で痛みを感じやすいのは、新しいマウスピースを装着した直後から2日程度です。この期間は、歯が動き出す最初の刺激が加わるため、歯が押されるような感覚や噛みにくさなどの違和感を感じやすくなります。

多くの方は、マウスピースを装着して2〜3日ほどで違和感が減少し、痛みも自然とおさまっていきます。その後は交換の度に多少の違和感があっても、「今回は少しきついな」程度で済むようになり、矯正生活に慣れていく方がほとんどです。

装置を取り外しする時に、引っかかって痛むような感覚があることもあります。また、初めて装着する際には、まだ口腔内が装置に慣れておらず、痛みに敏感になっていることもあります。装置に慣れるまでの期間は、個人差がありますが数日〜1週間程度です。

マウスピース矯正とワイヤー矯正の痛みの比較

一般的にマウスピース矯正は、ワイヤー矯正よりも痛みが少ないといわれています。主な違いとしては次のようなことが挙げられます。

  • 痛みの強さ:マウスピース矯正は軽〜中度、ワイヤー矯正は中〜強度
  • 痛みの感覚:マウスピース矯正は違和感や圧迫感、ワイヤー矯正は締め付けるような痛み
  • 痛みのある期間:マウスピース交換直後数日間、ワイヤー矯正は調整後数日間

マウスピース矯正とワイヤー矯正で痛みが異なる理由の一つは、歯の移動させ方です。マウスピース矯正が、何枚ものマウスピースを使用して段階的に歯を移動させるのに対し、ワイヤー矯正は一気に歯を動かします。その分、歯にかかる力が大きいため、装着後はしばらく痛みが続く場合もあります。

また、装置の形状の違いも挙げられます。ワイヤー矯正は、固い装置が粘膜や舌にあたって口内を傷つけ、口内炎ができるなどのリスクがあります。一方、マウスピースは比較的柔らかい素材であるため、ワイヤー矯正ほど口腔内を傷つける心配はないでしょう。

あなたも痛みの少ない矯正治療を受けてみませんか?

マウスピース矯正の効果を最大限に引き出すには?

マウスピース矯正の効果を最大限に引き出すためには、正しい使用方法を守ることが重要です。ここでは、効果的な使い方のポイントをご紹介します。

装着時間を守る

マウスピース矯正の最大のポイントは、1日20時間以上の装着時間を守ることです。食事や歯磨きの時以外は常に装着し、指示された装着時間を必ず守りましょう。

装着時間が不足すると、歯の移動が予定通り進まず、治療期間が延びたり、思うような結果が得られなかったりする可能性があります。自己管理がとても重要なのです。

実際に私の患者さんで、装着時間を守れず治療が予定より長引いてしまったケースもあります。逆に、きちんと装着時間を守った患者さんは、予定通りあるいはそれ以上のスピードで治療が進んだ例も多くあります。

清潔に保つ

マウスピースは清潔な状態で使用することが重要です。毎日の歯磨き後に、マウスピースをきれいな水で洗浄し、乾燥させるようにしましょう。また、定期的にマウスピースのクリーニング剤を使用して、細菌や汚れを除去することをお勧めします。

清潔なマウスピースを使用することで、口内の健康を保ちながら治療を進めることができます。汚れたマウスピースを使用し続けると、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。

正しい保管と取り扱い

マウスピースを保管する際には、専用のケースに入れることが重要です。ケースは清潔な状態を保ち、高温や直射日光を避けて保管しましょう。ティッシュやナプキンに包んで放置すると、誤って捨ててしまったり、変形したりするリスクがあります。

また、マウスピースが合わなくなったり破損したりした場合は、すぐに歯科医院を受診し、修理または交換を行いましょう。マウスピースが正しくフィットしていないと、治療効果が低下したり、口内の不快感や痛みが生じることがあります。

マウスピース矯正の適応症例と限界

マウスピース矯正は多くの歯並びの問題に対応できますが、すべての症例に適しているわけではありません。ここでは、マウスピース矯正が効果的な症例と、限界がある場合についてご説明します。

マウスピース矯正が効果的な症例

マウスピース矯正は、以下のような歯並びの問題に効果的です。

  • 軽度から中度の叢生(歯並びの乱れ):歯が重なっている状態
  • すきっ歯:歯と歯の間に隙間がある状態
  • 軽度から中度の出っ歯:上の前歯が前に出ている状態
  • 軽度から中度の受け口:下の前歯が上の前歯より前に出ている状態
  • 開咬:上下の歯が噛み合わず、隙間が開いている状態

当院では、インビザラインというマウスピース矯正システムを導入しており、世界で1,950万人以上が治療を受けている実績のあるシステムです。私自身もインビザラインブラックダイヤモンドプロバイダーの認定を受けており、これは世界トップ1%の症例実績数を持つ医師にのみ与えられる資格です。

実際に当院では「他院でマウスピース矯正では治せない歯並びだと言われた」という患者さんでも、適切な治療計画を立てることで、マウスピース矯正で改善できたケースが多くあります。

マウスピース矯正の限界

一方で、以下のような症例ではマウスピース矯正だけでは対応が難しい場合があります。

  • 重度の叢生や骨格的な問題:顎の骨格自体に大きな問題がある場合
  • 大きな回転を必要とする歯:歯が大きく捻じれている場合
  • 大きな前後的な歯の移動:歯を大きく前後に動かす必要がある場合
  • 垂直方向の歯の移動:歯を上下に大きく動かす必要がある場合

これらの症例では、従来のワイヤー矯正や、場合によっては外科的な処置を併用した治療が必要になることがあります。

ただし、技術の進歩により、マウスピース矯正で対応できる症例の範囲は年々広がっています。当院では、3D口腔内スキャナーを使用した精密な診断と治療計画により、従来は難しいとされていた症例にも対応できるようになってきています。

まずは、ご自身の歯並びがマウスピース矯正に適しているかどうか、専門医に相談することをお勧めします。

まとめ:痛みの少ないマウスピース矯正で理想の歯並びを

マウスピース矯正は、透明で目立ちにくく、取り外しができるという特徴から、従来のワイヤー矯正と比べて痛みが少ない矯正方法として人気を集めています。

マウスピース矯正の主なメリットをおさらいしましょう。

  • 透明で目立ちにくい
  • 取り外しができるので食事や歯磨きに制限がない
  • 金属アレルギーの心配がない
  • 従来の矯正と比べて痛みが少ない
  • 治療前にシミュレーションで仕上がりを確認できる

ただし、効果を最大限に引き出すためには、1日20時間以上の装着時間を守ることや、清潔に保つことが重要です。また、すべての症例に適しているわけではなく、症例によっては従来のワイヤー矯正が適している場合もあります。

当院では、インビザラインブラックダイヤモンドプロバイダーの認定を受けた院長が、豊富な経験と高い技術で治療を行っています。マウスピース矯正治療を22.4万円という低価格から提供しており、多くの患者さんに選ばれています。

歯並びでお悩みの方、痛みの少ない矯正治療をお考えの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。あなたに最適な治療プランをご提案いたします。

詳しくはクラリス歯科・矯正歯科の公式サイトをご覧ください。西国分寺駅から徒歩2分、土日も15時まで診療しています。

 

著者情報

オーラルビューティークリニッククラリス歯科・矯正歯科院長 引野 貴之

経歴

神奈川歯科大学卒業
日本歯科大学附属病院にて勤務
都内の歯科医院にて副院長として6年勤務

学会・資格など

日本口腔インプラント学会会員(日本口腔インプラント学会認定100時間講習会修了)
公益社団法人 日本歯科先端技術研究所(JIAD)会員/JIAD インプラント認証医
インビザライン矯正 2024年 ブラックダイヤモンドドクター認定(国内約 10名)
スマイルトゥルー マウスピース型矯正認定取得
ハーモニー舌側矯正認定取得

オーラルビューティークリニック
クラリス 歯科・矯正歯科

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