2025/11/02

デンタルローンとは？歯科治療費を分割払いする5つの方法

デンタルローンとは？歯科治療費の負担を軽減する仕組み

「インプラント治療を受けたいけど、一括で支払うのは厳しい…」

歯科治療、特に自由診療となるインプラントや矯正治療は、保険適用外となるため高額な費用がかかります。治療費が数十万円から数百万円になることも珍しくありません。

このような高額な治療費を一度に支払うのは、多くの方にとって大きな負担です。そこで活用したいのが「デンタルローン」という仕組みです。

デンタルローンとは、歯科治療費を分割して支払うためのローンのことです。一般的な目的別ローンの一種で、住宅ローンや自動車ローンと同じように、特定の目的のためだけに利用できます。

借りたお金は歯科治療の支払いにのみ使用可能で、他の用途には利用できません。

デンタルローンには、銀行などの金融機関で契約するものと、歯科医院が提携している「提携デンタルローン」の2種類があります。

歯科治療費を分割払いする5つの方法とその特徴

高額な歯科治療費を分割で支払う方法は、デンタルローン以外にもいくつか存在します。それぞれの特徴を比較して、自分に合った支払い方法を選びましょう。

1. デンタルローン（医療ローン）

デンタルローンは、歯科治療専用のローンです。一般的に金利は年2.5%～8.8%程度と比較的低めに設定されています。

最大のメリットは、他の支払い方法と比べて金利が低いことです。また、審査基準も比較的緩やかな傾向があります。

ただし、デンタルローンは歯科治療費の支払いにしか利用できず、追加の借り入れや他の用途での支払いはできません。

2. クレジットカードの分割払い

クレジットカード払いに対応している歯科医院であれば、カードの分割払い機能を利用できます。

手続きが簡単で、その場で申し込みができる点が大きなメリットです。また、カードによってはポイントが貯まることもあります。

ただし、分割払いの金利は年8.0%～18.0%程度と高めです。リボ払いや3回以上の分割払いを選択すると手数料がかかるため注意が必要です。

3. カードローン

カードローンは、クレジットカード会社・信販会社、消費者金融、銀行などが提供している個人向けの融資サービスです。

資金使途が自由なため、借りたお金をさまざまな用途に利用できます。生活費や教育費など、利用可能枠の範囲内であれば追加で借りることも可能です。

金利は年1.5%～18.0%と幅広く、審査の結果によって異なります。デンタルローンに比べると金利が高めの傾向がありますが、自由度は高いのが特徴です。

4. 歯科医院による分割払い（院内分割）

一部の歯科医院では、独自の分割払いプランを提供しています。医院によっては無金利・無手数料で分割払いができる場合もあります。

手続きが簡単で、その場で申し込みができるのが魅力です。また、金融機関を介さないため、審査がなく利用しやすいケースもあります。

ただし、すべての歯科医院でこのサービスを提供しているわけではないため、事前に確認が必要です。

5. クレジットカードのキャッシング

クレジットカードのキャッシング機能を利用して現金を借り、それで治療費を支払う方法もあります。

即日融資が可能で、急な治療にも対応できるのがメリットです。ただし、金利は年15.0%～18.0%と高めに設定されています。

あくまで緊急時の選択肢として考え、計画的な治療であれば他の支払い方法を検討したほうが良いでしょう。

デンタルローンのメリットとデメリット

デンタルローンを利用する前に、そのメリットとデメリットをしっかり理解しておきましょう。

デンタルローンのメリット

まず、デンタルローンの最大のメリットは、高額な治療費を分割して支払えることで、経済的な負担を軽減できる点です。

一括払いが難しい高額な治療でも、月々の支払いを自分の家計に合わせて調整できるため、無理なく治療を受けられます。

また、金利が他の支払い方法に比べて低めなのも大きなメリットです。カードローンやクレジットカードの分割払いと比較すると、総支払額を抑えられる可能性が高いです。

さらに、治療費の支払いに特化したローンなので、審査基準が比較的緩やかな傾向があります。一般的なローンよりも審査に通りやすい場合があります。

デンタルローンのデメリット・注意点

一方で、デンタルローンにはいくつかのデメリットや注意点もあります。

まず、デンタルローンは歯科治療費の支払いにしか利用できません。他の用途に使用したり、追加で借り入れたりすることはできません。

また、ローンである以上、金利や手数料がかかります。無利息の院内分割と比べると、総支払額は増えることになります。

さらに、審査があるため、信用情報に問題がある場合は利用できないことがあります。収入や返済能力によっては、希望通りの分割回数や借入額が認められないケースもあります。

どうですか？自分に合った支払い方法が見えてきましたか？

デンタルローンの審査条件と金利について

デンタルローンを利用するには、審査に通る必要があります。審査の条件や金利について理解しておきましょう。

デンタルローンの審査条件

デンタルローンの審査条件は、提供する金融機関によって異なりますが、一般的には以下のような条件があります。

• 年齢：20歳以上（金融機関によっては18歳以上）で、65歳～75歳以下
• 収入：安定した収入がある（パート・アルバイトも可能な場合あり）
• 在籍確認：勤務先への在籍確認に応じられること
• 信用情報：大きな債務超過や返済遅延がないこと

審査では、これらの条件を総合的に判断して、返済能力があるかどうかを評価します。

学生や未成年者の場合は、親権者や保証人の同意・保証が必要になることが多いです。

デンタルローンの金利と返済期間

デンタルローンの金利は、一般的に年2.5%～8.8%程度です。金融機関や借入額、返済期間によって異なります。

返済期間は、通常1年～5年程度で設定されることが多いですが、借入額が大きい場合は、より長期の返済期間を設定できることもあります。

月々の返済額は、借入額、金利、返済期間によって決まります。例えば、100万円を金利5%、60回払い（5年）で借りた場合、月々の返済額は約1.9万円程度になります。

多くの歯科医院では、デンタルローンの返済シミュレーションを提供しています。治療前に相談して、自分の家計に合った返済計画を立てましょう。

歯科治療費を抑える他の方法

デンタルローン以外にも、歯科治療費の負担を軽減する方法があります。

医療費控除の活用

年間の医療費が10万円（または所得の5%）を超えた場合、確定申告で医療費控除を受けられます。

歯科治療費も医療費控除の対象となりますが、美容目的の治療は対象外です。例えば、歯列矯正の場合、美容目的ではなく、咬合の改善など医療上の必要性がある場合に限り、医療費控除の対象となります。

また、歯科ローンの金利や手数料は医療費控除の対象外ですので注意が必要です。

保険が適用される治療を選ぶ

可能であれば、保険適用の治療を選ぶことで、大幅に費用を抑えられます。

例えば、前歯の被せ物であれば、保険適用のCAD/CAM冠（白い被せ物）を選択することで、自己負担を抑えられる場合があります。

ただし、保険適用の治療には制限があり、見た目や耐久性の面で自由診療に劣ることもあります。治療の目的や希望に応じて、担当医と相談しながら選択しましょう。

まとめ：自分に合った支払い方法を選ぼう

歯科治療費の支払い方法は、デンタルローン、クレジットカードの分割払い、カードローン、院内分割、クレジットカードのキャッシングなど、様々な選択肢があります。

それぞれに特徴があるため、自分の状況や希望に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。

特に高額な治療を検討している場合は、事前に歯科医院に相談し、利用可能な支払い方法や分割プランについて確認しましょう。

当院「クラリス歯科・矯正歯科」では、患者様の経済的負担を軽減するため、様々な支払い方法に対応しています。マウスピース矯正やインプラント治療など、高額な治療をご検討の方も、まずはお気軽にご相談ください。

あなたに最適な治療計画と支払い方法をご提案いたします。

詳しくはクラリス歯科・矯正歯科の公式サイトをご覧ください

 

著者情報

オーラルビューティークリニッククラリス歯科・矯正歯科院長　引野 貴之